後頭部のピリッとした痛み
- 2026年10月6日
- 頭痛
後頭部がピリッと痛い。後頭神経痛と片頭痛はどう違う?
こんにちは。
すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。

「後頭部がピリッと痛む」
「頭の後ろがズキズキする」
「首の付け根から頭にかけて痛い」
こうした症状で受診される患者さんは、日常診療でもよくいらっしゃいます。
後頭部の痛みというと、「脳に何かあるのでは?」と心配になる方も多いと思います。
実際には、後頭部の痛みにはいくつか原因があります。
その中でもよくみられるのが、後頭神経痛や片頭痛です。
後頭神経痛とは?

後頭神経痛は、首の後ろから後頭部に走っている神経が刺激されることで起こる痛みです。
典型的には、
・ピリッ、ビリッと電気が走るように痛む
・一瞬から数秒程度の痛みを繰り返す
・後頭部の片側だけ痛むことがある
・髪の毛や頭皮に触れるだけでも痛いことがある
・首や肩のこりを伴っている
といった症状がみられます。
長時間のデスクワークやスマートフォン、首や肩の筋肉の緊張などがきっかけになることもあります。
片頭痛でも後頭部は痛くなります

「片頭痛=こめかみが痛くなる」と思っている方も多いのですが、必ずしもそうではありません。
片頭痛でも、後頭部を中心に痛みが出ることがあります。
片頭痛の場合には、
・痛みが数時間から半日以上続く
・ズキズキ、ガンガンする
・動くと痛みが強くなる
・吐き気を伴う
・光や音がつらくなる
などの症状を伴うことがあります。
「後頭部だから片頭痛ではない」というわけではありません。
見分けるポイントは「痛み方」
大まかな目安として、
一瞬、ピリッ、ビリッとする痛みを繰り返す
→ 後頭神経痛
数時間続く頭痛で、吐き気や光・音のつらさを伴う
→ 片頭痛
という違いがあります。
ただし、実際には両者がはっきり分けられないケースもあります。
首や肩の筋肉の緊張が強く、それをきっかけに片頭痛が起こっているような方もいらっしゃいます。
後頭部の痛みで注意したい病気
後頭部が痛いからといって、すべてが後頭神経痛や片頭痛とは限りません。
脳神経外科として特に注意するものの一つが、椎骨動脈解離です。

椎骨動脈は首の後ろを通って脳へ血液を送っている血管です。この血管の壁が傷つくことで、後頭部や首の痛みが起こることがあります。
「急に片側の後頭部や首が痛くなった」
「これまで経験したことのない痛みが続いている」
といった場合には注意が必要です。
椎骨動脈解離は脳梗塞やくも膜下出血の原因となることもあるため、症状によってはMRIやMRAなどで血管まで確認する必要があります。
もう一つ、意外と紛らわしいのが帯状疱疹です。

帯状疱疹というと皮膚に赤い発疹や水ぶくれが出るイメージがありますが、発疹が出る数日前からピリピリ、チクチクとした痛みだけが先に現れることがあります。
後頭部に帯状疱疹が起こると、最初は後頭神経痛のように感じることもあります。
その後、頭皮や耳の周囲などに発疹や水ぶくれが出てきた場合には、帯状疱疹の可能性も考える必要があります。
まれに発疹がないタイプもあるので、血液検査などで、ウイルス抗体価などをみておくことも有効です。
その他の原因

後頭部の痛みには、ほかにも首や肩のこりによる緊張型頭痛や、頸椎・首の関節が原因となる頭痛などがあります。
また、頻度は高くありませんが、くも膜下出血などの脳血管障害でも後頭部に強い痛みが出ることがあります。
特に「突然の激しい頭痛」「今までにない頭痛」の場合は、早めの受診が必要です。
特に、
・突然、今までにない激しい頭痛が出た
・急に痛みがピークになった
・片側の後頭部や首の痛みが続いている
・手足のしびれや麻痺がある
・ろれつが回らない
・強いめまいや嘔吐を伴う
・頭皮に発疹や水ぶくれが出てきた
・いつもの頭痛とは明らかに違う
といった場合には、自己判断せず受診してください。
当院では診察のうえ、必要に応じてMRIやCT、MRAなどを行い、脳や血管に問題がないかを確認しています。
「後頭部が痛いけれど、神経痛なのか片頭痛なのかわからない」
「首から後頭部にかけて、今までにない痛みがある」
そんな場合も、当院に一度ご相談ください。