咳をすると起こる頭痛|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

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咳をすると起こる頭痛|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

咳をすると起こる頭痛

皆様、こんにちは。

すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。

今回は、咳をする時のみに起こる頭痛について解説いたします。

咳をすると起こる頭痛は、正式な名前は『咳嗽時頭痛(がいそうじずつう)』といいます。

咳のことを医学用語では『咳嗽(がいそう)』といいます。

咳嗽時頭痛(がいそうじずつう)とは?

以下の2つを満たすものを咳嗽時頭痛といいます。

① 咳、いきんだ時だけ頭痛が出現する

② 頭痛は、突発的におこり、1秒-2時間持続する。

1秒〜2時間と書いてありますが、ほとんどが数秒〜数分でおさまることが多いです。

両側性の後頭部に多く、40歳以上の年齢の方に多いとされています。

咳嗽時頭痛の原因

咳嗽時頭痛の原因は詳しくはわかっておりませんが、咳をすることで脳の圧が上がることが影響していることは間違い無いかと思います。

咳嗽時頭痛は、うっとおしいですが、特に大事になることはほとんどありません。

ただ、まれにキアリ奇形という疾患が紛れ込んでいる可能性があります。

キアリ奇形というのは、脳の小脳という部分が、本来あるべきところより下に落ち込んでしまうことで、咳嗽時頭痛を含めた様々な症状をきたす疾患です。

キアリ奇形は、MRIで診断可能なので、咳嗽時頭痛の際には、この疾患を除外しておく必要があります。

【キアリ奇形のMRI】

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また脳腫瘍による咳嗽時頭痛の可能性も非常にまれですが、報告されているので、いずれにしましても、MRIでの頭の精査はしておいた方がいいでしょう。

咳嗽時頭痛の治療

キアリ奇形などがない、純粋な咳嗽時頭痛に関しては、インドメタシンという薬剤の内服が有効です。

インドメタシンの内服薬は市販されておりませんので、医療機関で処方してもらう必要があります。

当院では、咳嗽時頭痛の方には、ランツジールというインドメタシンと同効果の内服薬(体の中に取り込んだらインドメタシンに変化する薬)を処方しております。

※インドメタシンそのものは、なぜか日本では発売中止になりました。

咳嗽時頭痛がある方は、当院にお気軽にご相談ください。