片頭痛の強い発作が治まらない!原因と治療について|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

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片頭痛の強い発作が治まらない!原因と治療について|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

片頭痛の強い発作が治まらない!原因と治療について

皆様、こんにちは。

すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。

今回は、片頭痛の強い発作についてお話ししたいと思います。

片頭痛というと、頭がズキズキ痛む病気というイメージがあると思います。

しかし、実際には非常に強い頭痛が起こり、寝込んでしまったり、吐き気や嘔吐を繰り返したりする方もいらっしゃいます。

当院でも、

「いつもの片頭痛の薬が全然効かない」

「頭が痛すぎて起き上がれない」

「吐いてしまって薬も飲めない」

といった患者さんが受診されることがあります。

このような場合には、通常の片頭痛とは少し違った治療が必要になることがあります。

片頭痛の強発作とは?

片頭痛は、一般的には数時間から長くても3日程度で治まることが多い病気です。

しかし、なかには普段よりもはるかに強い頭痛が起こり、通常の頭痛薬ではなかなか改善しない場合があります。

特に、強い片頭痛が72時間を超えて続き、日常生活に大きな支障をきたす状態を、医学的には「片頭痛重積発作」と呼びます。途中で一時的に痛みが軽くなることもありますが、十分に改善せず、長時間にわたって頭痛が続くことが特徴です。

こうした強い発作では、頭痛だけでなく、激しい吐き気や嘔吐、光や音への過敏などを伴うことも少なくありません。

患者さんによっては、救急外来での治療が必要になることもあります。

なぜ、いつもの片頭痛薬が効かないの?

片頭痛の治療では、頭痛が始まってから適切なタイミングで薬を使用することが重要です。

しかし、発作が強くなってしまうと、普段はよく効いている薬でも、十分な効果が得られない場合があります。

また、片頭痛の発作中には胃腸の動きが悪くなることがあり、飲み薬の吸収が遅れることもあります。

さらに、吐き気や嘔吐が強い場合には、薬を飲むこと自体が難しくなってしまいます。

このような場合には、飲み薬だけに頼らず、注射や点滴などを含めた治療を検討する必要があります。

片頭痛の強発作には、どのような治療を行うの?

① イミグラン(スマトリプタン)の注射

片頭痛の強い発作に対して、有力な治療選択肢の一つが、イミグラン(スマトリプタン)の皮下注射です。

スマトリプタンは片頭痛の発作を抑える薬で、飲み薬、点鼻薬、注射薬などがあります。

特に皮下注射は、飲み薬よりも速やかな効果が期待できることが特徴です。

吐き気が強く、飲み薬を使用できない場合にも役立ちます。

ただし、心臓や脳の血管の病気がある方など、使用できない場合もあります。

また、すべての患者さんに効果があるわけではありません。

 

② 吐き気止めや点滴による治療

強い片頭痛では、頭痛そのものよりも、吐き気や嘔吐がつらいという患者さんもいらっしゃいます。

嘔吐を繰り返して水分が取れなくなると、脱水によって体調がさらに悪化することもあります。

このような場合には、点滴による補液を検討します。

点滴では、水分補給だけでなく、必要に応じて吐き気止めや頭痛に対する薬剤を投与することもあります。

 

③ ステロイドを使用する場合もあります

片頭痛の発作が長引いている場合や、治療後に頭痛を繰り返す場合には、ステロイドを使用することがあります。

特にデキサメタゾンなどは、救急外来で治療後の頭痛の再発を減らす目的で使用されることがあります。

ただし、ステロイドは片頭痛の痛みを直ちに取り除く標準的な治療薬ではありません。

また、片頭痛発作重積に対する効果については、十分に確立されていない部分もあります。

そのため、すべての患者さんに使用するのではなく、症状や全身状態を考慮して判断します。

 

④ レイボーやナルティークなどの新しい片頭痛治療薬

近年、片頭痛の治療薬は大きく進歩しています。

従来のトリプタン製剤に加えて、レイボー(ラスミジタン)やナルティーク(リメゲパント)など、新しい作用機序の薬も使用できるようになりました。

レイボーは、片頭痛に関係する神経の働きを抑える薬です。トリプタンとは異なり、血管を直接収縮させる作用がないことが特徴です。

ただし、めまいや眠気などの副作用があり、服用後少なくとも8時間は運転できません。

ナルティークは、片頭痛に深く関係するCGRPという物質の働きを抑える薬です。片頭痛発作時の治療だけでなく、予防治療にも使用できることが特徴です。ただし、それぞれ使用方法が異なるため、頭痛の頻度や症状に応じて使い分けます。

これらの薬も、すべての強い発作に必ず効くわけではありませんが、従来の薬で十分な効果が得られなかった方にとって、新たな治療選択肢となっています。

ただし、嘔吐が激しく内服できない場合には、注射薬など別の方法を検討する必要があります。

そもそも、本当に片頭痛なのかも重要です

ここは非常に重要なポイントです。

普段から片頭痛がある方でも、突然、これまで経験したことのない激しい頭痛が起こった場合には注意が必要です。

特に、突然始まり、数秒から1分程度で痛みが最大になるような頭痛は「雷鳴頭痛」と呼ばれます。

このような頭痛では、くも膜下出血や可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)など、緊急の対応が必要な病気を考えなければなりません。

「もともと片頭痛があるから、今回も片頭痛だろう」と決めつけることは危険です。

また、発熱、意識障害、手足の麻痺、言葉の出にくさなどを伴う場合にも、別の病気が隠れている可能性があります。

突然の激しい頭痛や、明らかに普段と異なる頭痛では、通常の外来診療を待たず、救急外来での評価が必要です。

強い片頭痛を繰り返す場合には、予防治療も重要です

片頭痛の治療というと、頭痛が起こったときに薬を飲むことを考える方が多いと思います。

もちろん、発作時の治療は重要です。

しかし、強い片頭痛を繰り返している方では、そもそも頭痛を起こりにくくする予防治療も大切になります。

現在では、従来から使用されている内服薬に加えて、CGRP関連薬など、さまざまな予防治療が選択できるようになっています。

特に、頭痛の回数が多い方や、発作のたびに仕事や日常生活に大きな支障が出ている方では、予防治療を積極的に検討する価値があります。

ただし、CGRP関連薬には薬価が高いものもあるため、頭痛の頻度や重症度だけでなく、患者さんの経済的な負担なども考慮しながら治療を選択することが重要です。

詳しくは、当院の「片頭痛の予防治療はここまで進歩しました!最新の治療薬について」の記事もご参照ください。

当院での診療について

当院では、片頭痛をはじめ、さまざまな頭痛の診療を行っています。

頭痛の診察では、痛みの強さだけでなく、頭痛が起こる頻度、持続時間、使用している薬、日常生活への影響などを詳しく確認します。

また、必要に応じてMRIやCTなどの画像検査を行い、ほかの病気が隠れていないかを調べます。

片頭痛の治療では、発作時の薬を適切に使用することに加えて、患者さん一人ひとりに合った予防治療を考えることが重要です。

なお、突然の激しい頭痛や、重度の脱水、意識障害などを伴う場合には、救急対応や入院治療が可能な医療機関での評価を優先する必要があります。

まとめ

片頭痛は、時に非常に強い発作を起こし、通常の頭痛薬ではなかなか改善しないことがあります。

特に、吐き気や嘔吐が強い場合には、飲み薬だけでなく、注射や点滴などの治療が必要になることもあります。

また、近年は新しい片頭痛治療薬も登場しており、以前よりも治療の選択肢が増えています。

ただし、いつもと明らかに違う激しい頭痛では、片頭痛以外の危険な病気が隠れていないかを確認することが重要です。

片頭痛でお困りの方は、我慢を続けず、ぜひ一度ご相談ください。