頭痛|西荻窪駅・久我山駅|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック

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頭痛

頭痛|西荻窪駅・久我山駅|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック

頭痛について

日常的に頭痛に悩まされている、いわゆる「頭痛もち」の方は多いものです。つらくても「頭痛くらいで…」という思いから、医療機関を受診せず、市販薬を服薬して対処されている方も少なくありません。
当院では、頭痛専門医による頭痛診療を行います。気になる頭痛、慢性的な頭痛、いつもと少し違う頭痛などがありましたら、お気軽にご相談ください。

頭痛の種類

頭痛は、大きく分類すると、明らかな原因のない頭痛(一次性頭痛)と原因のある頭痛(二次性頭痛)に分かれます。
「頭痛もち」の多くの方が、一次性頭痛ですが、二次性頭痛には脳卒中など命に関わる疾患もあるので、一次性頭痛と思われる患者さんでも、二次性頭痛ではないことを確実に診断するため、脳の精密検査をおすすめします。

明らかな原因のない頭痛(一次性頭痛)

外来に来られる方や、普段から頭痛が頻繁にある方は、ほとんどが一次性頭痛と思われます。一次性頭痛の代表的なものについて述べていきたいと思います。

片頭痛(へんずつう)

片頭痛

片頭痛は、一次性頭痛を代表する頭痛です。片頭痛にも多くの種類があり、細かく診断をしようとすると複雑なのですが、簡単な診断法として、以下の症状が3つ以上あれば片頭痛と判断していいと思います。

  • 頭の片側に起こる強い頭痛
  • 脈に合わせて“ズキン、ズキン”と拍動するように痛む
  • 頭痛が、4時間〜72時間続く
  • 動くと頭痛が悪化する
  • 頭痛とともに吐き気をもよおす、もしくは吐いてしまう
  • 光や音がうざったく感じる
  • 白いモヤのようなものが見えたり、ギザギザした光が見える

また片頭痛では、以下のようなものが引き金となることがあります。

  • 睡眠不足
  • 天候や気圧の変化
  • 空腹
  • チカチカする光や強い匂い
  • ストレス
  • 赤ワイン、カフェイン、大豆製品、ホットドック、香辛料
  • 顎関節症

片頭痛の治療には、頭痛発作を早く鎮めるための急性期治療と、頭痛発作を起こりにくくする予防療法があります。頭痛の頻度や日常生活の困り具合によって薬剤投与方法を細かく調整します。

緊張型頭痛(きんちょうがたずつう)

緊張型頭痛

緊張型頭痛も片頭痛とならんで一次性頭痛の代表です。後頭部から首すじにかけての重苦しい感じや締め付けられる圧迫感が特徴です。首や肩のコリなどの筋肉の緊張や精神的ストレスによる神経の緊張によって頭痛が起こります。片頭痛ほど強い痛みではなく、動いても痛みは強くならず、光や音への過敏性、吐き気などは、通常伴いません。

  • いつも頭痛持ちでなんとなく市販の痛み止めが手放せない
  • 夕方になると決まって頭が重くなってくる

といった症状の方は、緊張型頭痛が疑われます。治療は、首すじや肩のマッサージや保温、体操、ストレッチなどが有効です。基本的には日常生活でそれほど支障を来さないことが多いのですが、症状が長引いたり強い場合は、筋肉のコリを取る薬や鎮痛薬などで治療を行います。

群発頭痛

群発頭痛

群発頭痛は、非常につらい頭痛です。数週間〜数ヶ月にわたり、ほぼ毎日激しい頭痛が15分~3時間くらい起こります。目をえぐられるような激しい痛み、前頭部から側頭部にかけての締め付けられるような激しい痛みが、ある時期に集中的に起こり、その期間以外にはパタッと症状がなくなります。男性に多く、飲酒や喫煙で誘発されると言われています。頭痛に加えて以下の症状があれば群発頭痛の可能性を考えます。

  • 目の充血や涙
  • 鼻水・鼻づまり
  • 目の周りのむくみ
  • 冷や汗
  • まぶたが下がってくる
  • 落ち着きがなくなる、興奮する

痛みが強く、日常生活や仕事にも支障をきたすことが多いため、適切なコントロールが重要になります。上述のような症状が起きたら、速やかに頭痛の専門医を受診することをお勧めします。

薬剤乱用頭痛

薬剤乱用頭痛

薬剤乱用頭痛とは、片頭痛もしくは緊張型頭痛の人が、頭痛薬を服用してもなかなか痛みが引かないために、頭痛薬の量が増えてしまい、それによってさらに頭痛を引き起こすものをいいます。痛みや性質は人それぞれで、ほぼ毎日頭痛があり、起床時から頭痛があります。
以下の3つを満たした場合は、薬剤乱用頭痛と診断されます。

  • 頭痛が月に15日以上ある
  • 鎮痛薬を普段から過剰に服用している状態が3ヶ月以上続いている
  • 鎮痛薬を月に15日以上服用している

薬剤の乱用期間が長ければ長いほど、治療が難しくなってくるので、頭痛薬乱用の傾向がある方は、早めに頭痛専門医へ受診してください。

原因のある頭痛(二次性頭痛)

脳に何らかの原因があり、それによって起こる頭痛を二次性頭痛といいます。二次性頭痛の中には、放っておくと命に関わるものもあるので、注意が必要です。「経験したことがない強烈な痛みがある頭痛」、「徐々に痛みが強くなるいつもと違う頭痛」などは二次性頭痛の可能性があります。ためらわずに医療機関を受診してください。二次性頭痛の代表的なものを挙げておきます。

くも膜下出血(くもまくかしゅっけつ)

くも膜下出血

二次性頭痛の代表的なものに、『くも膜下出血』という怖い病気があります。ある日突然、激しい頭痛を来たし、そのまま命を奪ってしまう可能性のある怖い病気です。頭の中の血管のコブが破れてしまうことで発症します。致死率の高い疾患ですが、最初の頭痛の段階で、素早く診断でき、治療できたら助かる可能性は十分あります。

椎骨動脈解離(ついこつどうみゃくかいり)

椎骨動脈解離

『椎骨動脈解離』も、突然の強い頭痛を来たします。後頭部に強い痛みを来すことが特徴ですが、頭痛のタイプ的にはくも膜下出血との区別はつきません。脳の後方を走行している椎骨動脈という血管の壁が、はがれてしまう発症します。頭痛の他にも、くも膜下出血や脳梗塞を引き起こすことがあり、治療をしないと大きな後遺症を残してしまう場合があります。

脳腫瘍(のうしゅよう)

脳腫瘍

緊急性という意味では、そこまで高くありませんが、脳腫瘍も二次性頭痛の原因となります。前頭部や後頭部に痛みが多く、早朝に頭痛が多い傾向にあります。物忘れや人格変化などを伴うこともあります。小さいものではほとんど頭痛は起こりませんが、腫瘍がある程度のサイズになったら、脳の正常部分を圧迫し、頭痛が起こります。

髄膜炎(ずいまくえん)

髄膜炎

髄膜炎は、ウイルスもしくは細菌が脳に到達して、そこで増殖してしまう状態です。強い頭痛が何日も続き、発熱、嘔吐、首が硬くなるといった症状を伴うことが多いです。
風邪の後に、長引く頭痛があるような場合は、ウイルス性髄膜炎の可能性を考えます。細菌性のものは、より重篤で抗生物質で早期に治療をしないと命に関わります。

蓄膿症(ちくのうしょう)

蓄膿症

おでこ、鼻、頬っぺたなどの後ろにある空洞にウミが貯まってしまう状態を蓄膿症といいます。正式名称は、副鼻腔炎(ふくびくうえん)と言います。副鼻腔内にウミがたまってくると、副鼻腔の壁が圧迫され頭痛が起こります。頬っぺた、おでこ、目の周囲、こめかみなどに痛みが生じます。鼻づまりや鼻の中の悪臭などを来すこともあります。CTやMRIで診断が可能で、抗生物質で治療します。

慢性硬膜下血腫

慢性硬膜下血腫

65歳くらい以上の高齢の方が、頭のけがをした後、1~2ヶ月してから徐々に頭痛、物忘れ、足を引きずるような麻痺が出現することがあります。これを慢性硬膜下血腫といいます。頭部打撲後にしばらくしてから脳の細い血管からジワジワ出血し、ある程度の量が貯まってしまうと、症状が出現します。初期の段階では、症状としては頭痛が多いとされています。頭部CTおよびMRIですぐに診断可能ですので、以前に頭を打った方で不安な方はいつでもご相談ください。