早期認知症診断支援システム(ブイエスラドについて)
皆さま、こんにちは。
すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。
ブイエスラドとは?
このたび、早期に認知症を発見する手助けとなる『ブイエスラド』というシステムを導入いたしましたので、簡単に説明したいと思います。
『ブイエスラド』は、早期アルツハイマー型認知症の診断を支援するためのソフトです。
早期アルツハイマー型認知症では、海馬傍回(かいばぼうかい という記憶に関わる部位)が最も早く萎縮することがわかっています。
しかし通常のCTやMRIなどの通常の画像では、海馬傍回(かいばぼうかい)の萎縮の程度は、どんなに経験豊富な専門医が見ても正確には評価できません。
このブイエスラドは、MRI 画像を利用し、コンピューター解析をして、海馬傍回(かいばぼうかい)の萎縮度を数値で評価します。
数値は4段階あり
萎縮度が0から1未満の場合、アルツハイマー型認知症の可能性は低いと考えられます。
萎縮度が1以上2未満と若干の萎縮が確認できる場合、今後の経過観察もしくは早期治療を検討します。
萎縮度が2以上3未満と強い萎縮がみられる場合、アルツハイマー型認知症を発症している可能性が高く、治療開始をすすめます。
萎縮度が3をオーバーした場合、ほぼ確実に認知症を発症しているとみられ、認知症の治療が必要になります。
もちろん、この数値だけで、アルツハイマー型認知症の診断が確実にできるわけではありませんが、早期発見の大きな手助けにはなります。
この早期の認知障害の段階で発見し、原因を診断したうえで、治療方針を立てることが、認知症の診療の重要なポイントになっています。
ブイエスラドの検査方法
通常の頭部MRI検査を行う際に、同時にブイエスラドは可能です。
費用の追加もございませんので、ご希望の方はスタッフもしくは院長までお気軽にお伝えください。