神経痛の薬|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

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神経痛の薬|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

神経痛の薬

皆様、こんにちは。

すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。

当院は、しびれ・頭痛クリニックと名称に入れさせていただいていることもあり、しびれでお悩みの患者さんも多くご来院されます。

しびれの原因につきましては、多岐に渡りますが、多くが体のどこかの神経に何らかの障害が起きることで生じます。

しびれは時には痛みに変わることもあったり、痛みとの区別がつかないこともあります。

しびれを含むそのような痛みを神経痛または神経疼痛(しんけいとうつう)と言います。

神経痛とは?

神経痛は、独特の痛みで、不快なことが多いです。

歯医者さんで神経の治療をした際のあの超不快な痛みも神経痛の1つです。

神経痛には、以下の診断ツールがあり、①〜⑦の項目をそれぞれ5段階評価で回答し、合計点数を計算します。

0点〜28点中、9点以上で、神経痛の可能性が高くなります。

【項目】

①針でさされたような痛みがある

②電気が走るような痛みがある

③焼けるようなひりひりする痛みがある

④しびれの強い痛みがある

⑤衣類がすれたり冷風に当たったりするだけで痛みが走る

⑥痛みの部位の感覚が低下していたり、過敏になっていたりする

⑦痛みの部位の皮膚がむくんだり、赤や赤紫に変色したりする

【5段階評価】

0点:全くない 

1点 :少しある 

2点:ある 

3点:強くある 

4点:非常に強くある

神経痛の治療薬

神経痛には、通常の痛み止めが効かないケースが多いとされています。

その場合、神経痛に特化した薬剤を使用します。

以下、当院で採用している神経痛の薬について解説してまいります。

プレガバリン(リリカ)

プレガバリンとリリカは基本同じ薬です。

リリカのジェネリック薬品がプレガバリンです。

神経痛に特化した薬として最初に開発され、現在も主流となっております。

神経が障害されると、通常ではありえない量の伝達物質(カルシウムイオンと言います)が神経から放出されてしまい、神経痛をおこします。

プレガバリン(リリカ)は、このカルシウムイオンの放出を抑えて症状を楽にする薬です。

重篤な副作用はほとんど経験ありませんが、めまい、ふらつき、眠気、体重増加などが出ることがあります。

25mg錠、75mg錠、150mgの3種類あり、まずは25mg錠を1日1錠〜2錠で開始し、症状に応じて増量していきます。

最大量は1日300mgとなっています。

タリージェ

上記のプレガバリン・リリカとほぼ同じ系統の薬で、神経からの伝達物質(カルシウムイオン)を減らすことで症状を楽にする作用があります。

カルシウムイオンを減らす過程が、少しだけプレガバリン・リリカと違いますが、ほとんど同じ作用の薬剤です。

可能性のある副作用もプレガバリン・リリカとほとんど同じですが、体重増加は少ない印象です。

2.5mg錠、5mg錠、10mg錠、15mg錠の4種類あり、プレガバリン(リリカ)と同様、少量から開始し、徐々に増量していきます。

最大量は、1日30mgとなっています。

デュロキセチン(サインバルタ)

デュロキセチンとサインバルタも同じ薬で、サインバルタのジェネリック薬品がデュロキセチンです。

もともとは、うつ病に対しての薬でしたが、痛みやしびれを抑える作用も持ち合わせていて、最近では、うつ病より慢性の痛み・しびれに使用することが多くなってきています。

うつ病の薬と聞いて、身構える人も多く、当初は使いづらい面もありましたが、だいぶ一般的にも認知されてきて、多くの医療機関でも痛みやしびれの治療として使われるようになってきました。

この薬も、重篤な副作用はほとんどありませんが、眠気、めまい、ふらつき、便秘などが出ることがあります。

20mg錠と30mg錠があり、1日1回内服します。まずは1日20mgを1錠から開始し、症状に応じて増量していき、1日最大量は60mgとなっています。

トラマドール(トラムセット)

2種類の痛み止めの成分からできている鎮痛薬です。

1つは普通の鎮痛薬が効きにくい神経痛に有効な鎮痛薬で、もう1つは昔ながらの鎮痛薬です。

この2つが合体することで強力な鎮痛作用をきたします。

製薬メーカーが定めた標準量は、朝、昼、夕、寝る前と1日4回なのですが、1日4回も飲むのは患者さんにとってとても大変なので、私は、1日2回~3回で処方することが多いです。

それで十分効く印象です。

副作用は、プレガバリン、ミロガバリン、デュロキセチンと同程度もしくは若干多い印象です。

主な副作用は、吐き気、めまい、眠気、便秘などです。

1錠25mgとなっており、1日3錠〜4錠くらいより開始し、最大量は8錠(200mg)となっています。

ワントラム・ツートラム

ワントラム、ツートラムは、上記のトラムドール(トラムセット)から、昔ながらの鎮痛薬を除き、神経痛に有効な鎮痛成分のみの薬剤となっています。

その分、1回に投与できる量も多く、ワントラムは1日1回、ツートラムは1日2回内服すればいいというメリットがあります。

ワントラムは1錠100mgとなっており、1日1回内服し、最大量は4錠(400mg)までとなっております。

ツートラムは25mg錠、50mg錠、100mg錠、150mg錠の4種類あり、1日2回内服し、最大量は1日400mgとなっています。

ノイロトロピン

20年以上前からある薬剤で、ウサギの皮膚から抽出したエキスから作られた薬で、肩こり、腰痛、関節痛などに使われていますが、安全性が高いため、神経痛の薬としても用いることがあります。

錠剤で、朝2錠、夕2錠内服します。神経痛に特化した薬剤ではないので、上記の神経痛薬と併用して用いることが多いです。

ツムラ18:桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)

ツムラ20:防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

ツムラ53:疎経活血湯(そけいかっけつとう)

これらの漢方薬は、神経痛に有効とされており、上記薬剤が使用できない方や補助的な治療として上記薬剤に併用して使用します。

基本は、毎食前に1包ずつ内服しますが、食前が難しい場合には、食後でも構いません。

まとめ

今回は、代表的な神経痛の薬について説明しました。

神経痛の薬は、通常の鎮痛薬に比べると副作用が若干多いのは確かですが、重篤な副作用の報告はほとんどなく、副作用が出た場合でも薬を中止すれば基本、問題ないことがほとんどです。

上手く付き合えば、不快な神経痛から解放される大きな助けになります。

当院では、飲み方や飲み合わせによって極力副作用を減らすよう工夫しておりますので、神経痛でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。