片頭痛新薬 エムガルティ・アイモビーグ・アジョビについて|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

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片頭痛新薬 エムガルティ・アイモビーグ・アジョビについて|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

片頭痛新薬 エムガルティ・アイモビーグ・アジョビについて

皆様。こんにちは。

すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。

片頭痛の注射薬?

エムガルティ、アイモビーグ、アジョビという面白い名前の片頭痛の新薬があります。

この3つはともに片頭痛予防のための注射薬でおおよそ2年前に発売されました。

通常、まず片頭痛の予防に対しては、内服薬(飲み薬)で治療します。

1種類だけでは効果が乏しい時は、漢方など含めた数種類の薬を併用します。

大半の方は、内服薬による治療で、大きな改善が見込まれます。

だ、どうしても内服薬を組み合わせても、片頭痛が抑えられない方に、これらの注射薬は効果を発揮します。

特に鎮痛剤をほぼ毎日飲んでしまうような薬剤乱用頭痛の方にはよい適応です。

厚生労働省の使用推進ガイドラインは以下のようになっております。

①医師に片頭痛と診断されていること

②片頭痛が過去3ヶ月の間で、平均して1ヶ月4日以上ある

③従来の片頭痛予防薬の効果が不十分、または内服の継続が困難な場合

④妊娠中・授乳中は、十分検討した上での慎重投与が可

⑤18歳未満は使用不可

注射薬といっても非常に細い針ですので、通常の採血よりもぜんぜん痛くありません。

ただ、費用がそれなりにかかってしまうことがネックです。

厚生労働省が定めた価格なので、医療機関での差はなく、全国一律となっています。

保険治療を行っている身としましては、患者さんには費用についてはあまり考えずに最適な治療を受けてほしいのですが、現時点では以下の費用がどうしてもかかってしまいます。

※ただし、医療費の助成制度が受けられる可能性がありますので、必ずご加入されている保険事業所にお問い合わせください。

3割負担の方ですと、エムガルティは、1本あたり約13550円、アイモビーグは約12400円、アジョビも約12400円です。

1割負担の方ですと、これらの1/3の費用となります。

エムガルディ

エムガルディは、初回に2本注射して、薬の血中濃度を上げた状態にして、翌月から毎月1本を注射します。

ですので、エムガルディは初回は、約27100円かかり、翌月以降は毎月約13550円となります。

初回は2本注射しますので、その分費用が多くなりますが、初期から効果を強く発揮させることができる利点があります。

アイモビーグ

アイモビーグは、初回に1本投与し、その後も4週ごとに1本投与しますので、初回は約12400円かかり、その後4週ごとに同額(約12400円)がかかります。

※ややこしいですが、エムガルディは1ヶ月ごと(30日ごと)で、アイモビーグは4週ごと(28日ごと)となっておりますので、2回目以降の1日ごとの金額は同じです。

アジョビ

アジョビには、投与の仕方が2通りあります。

4週間ごとに投与する場合12週ごとに投与する場合を患者さんが選べます。

4週ごとの場合は、アイモビーグと全く同じです。初回に1本注射(約12400円)し、4週ごとに1本注射(約12400円)します。

12週ごとに投与する場合は、初回に3本注射(約37200円)し、次回は12週ごとに3本注射(約37200円)を行います。

12週ごとに受診すればいいので毎月受診することが難しい方などにはいいのですが、その分1回の費用は高額になります。

投与方法を選べるので、ライフスタイルやご予算で決めることができるのが、アジョビの利点ではないかと思います。

まとめ

3剤とも優れた薬で、効果も同等ですので、どの薬を選んでも問題はないかと思います。

当クリニックは、これら3剤全ての薬を扱っております。

先に申し上げたように上記の費用は全て3割負担の方対象ですので、1割負担の方は、費用は全て1/3となります。

値が張る薬ですが、保険治療であり、自費診療のように医療機関が儲かるわけではありません。

患者さんの負担のために、もっと価格が下がることを厚労省に切実にお願いしたいところです。