放射線技師がわかりやすく解説!CT・MRI検査について|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

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放射線技師がわかりやすく解説!CT・MRI検査について|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

放射線技師がわかりやすく解説!CT・MRI検査について

みなさま、こんにちは。

はじめまして。放射線技師の迫田です。

今後は院長のブログとともに、CTやMRIなどの画像検査について、患者さんからよくいただくご質問を中心に、できるだけわかりやすくご紹介していきたいと思います。

「MRI検査はどのくらい時間がかかるの?」「MRIとCTは何が違うの?」「CTの放射線量は大丈夫?」など、検査を受ける際に気になることや不安に感じることについて、放射線技師の立場からお伝えしていきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

今回は、CT・MRIなどの画像検査について、患者さんからよくいただくご質問をQ&A形式でご紹介します。
検査時間やMRIから聞こえる音、閉所が苦手な方への対応、MRIとCTの違い、CTの放射線量などについて、できるだけわかりやすくお伝えします。

Q1.MRIの検査は、何分くらいかかりますか?

A.検査する部位や撮影内容によって異なりますが、当院ではおおよそ10~25分程度です。

検査時間の目安は以下のとおりです。
● 頭部MRI:約15分
● 頸椎MRI:約10分
● 胸椎MRI:約10分
● 腰椎MRI:約10分
● 全脊椎MRI:約25分

Q2.検査をしていない時にMRIから聞こえる「シュポ、シュポ」という音は何ですか?

A.MRI装置内部の超電導磁石を非常に低い温度に保つための冷却システムなどから聞こえる音です。通常の装置動作に伴って聞こえることがあります。

MRI装置の中心部には、非常に強い磁場を作るための「超電導磁石(超電導マグネット)」が使用されています。この超電導状態を維持するため、装置内部では液体ヘリウムを利用して約4K(約-269℃)という極低温に保っています。

なぜ約-269℃まで冷やす必要があるのですか?

MRIでは、身体の中から非常に細かな情報を得るために、強く安定した磁場が必要になります。
超電導磁石は、極めて低い温度まで冷却することで電気抵抗が非常に小さい「超電導状態」となり、MRI検査に必要な強力で安定した磁場を維持することができます。
そのためMRI装置は、検査をしている時だけではなく、検査をしていない時も超電導磁石を低温に保つ必要があります。

「シュポ、シュポ」という音は何の音?

MRI装置には、液体ヘリウムを低温に維持し、ヘリウムの消費を抑えるための冷却機構が備わっています。
装置の種類によって異なりますが、こうした冷却システム(冷凍機・コンプレッサーなど)の作動に伴って、周期的な「シュポ、シュポ」「プシュ、プシュ」といった音が聞こえることがあります。
検査をしていないのにMRI装置から音が聞こえても、必ずしも故障というわけではありません。

なお、MRI検査中に聞こえる大きな「ガンガン」「ドンドン」「ブーン」といった音は、主に傾斜磁場(グラディエント磁場)を高速に切り替える際に発生する音で、「シュポ、シュポ」という音とは別のものです。

 

Q3.狭いところが苦手・閉所恐怖症でもMRI検査は受けられますか?

A.はい。閉所に不安を感じる方でも検査を受けていただけるよう、できる限り不安や負担を軽減しながら検査を行っています。

MRI検査では、トンネル状の装置の中に入って撮影するため、「狭いところが苦手」「閉所恐怖症なので心配」「途中で怖くなったらどうしよう」と不安に感じる患者さんもいらっしゃいます。
当院では、そのような患者さんにもできる限り安心して検査を受けていただけるよう、検査前から検査中まで状況に応じた対応を行っています。

① 検査を始める前に所要時間をご案内します

「いつ終わるのか分からない」という状況は、不安を強くする原因のひとつです。そのため、検査を開始する前に「今回の検査はおよそ○分です」と、検査時間の目安をご案内します。

② 検査中も残り時間をお伝えします

MRI検査は複数の撮影を順番に行います。当院では必要に応じて、撮影の合間に「あと○分程度です」「半分ほど終了しました」「次の撮影は○分程度です」など、検査の進み具合や残り時間をご案内します。

③ 検査中止用のブザーをお渡しします

検査中は、患者さんに緊急時・検査中止用のブザーをお渡しします。「怖くなってしまった」「気分が悪くなった」「どうしても検査を続けられない」といった場合には、無理に我慢する必要はありません。ブザーでスタッフにお知らせください。MRI操作室では検査中の患者さんの状態を確認しており、必要な場合には検査を中断して対応します。

 

Q4.MRI検査では金属類があるといけないのですか?

A.MRIは非常に強い磁場と電波を利用して撮影するため、金属の種類や場所によっては画像が乱れたり、安全上の問題が生じたりする可能性があります。

撮影する部位の近くに金属があると、磁場が局所的に乱され、画像に「金属アーチファクト」と呼ばれる乱れが生じることがあります。
金属の種類や大きさ、位置などによっては、金属の周囲が大きく歪んだり、黒く抜けたりして、本来確認したい身体の構造が見えにくくなる場合があります。
特に病変の近くに強い金属アーチファクトが発生すると、病変の有無や状態を十分に評価できなくなる可能性があります。そのため、金属の有無はMRI画像の診断精度にも関係します。

このように画像に影響が現れます。

 

Q5.MRI検査とCT検査の違いは何ですか?

A.大きな違いは、画像を作るために利用するものです。MRIは「強い磁場と電波」、CTは「X線(放射線)」を利用して身体の内部を画像化します。

MRIとCTは、どちらも身体の内部を詳しく調べることができる画像検査ですが、検査の仕組みや得意とする病気、検査時間などに違いがあります。
そのため、「MRIの方が優れている」「CTの方が優れている」というものではなく、症状や疑われる病気に応じて適切な検査を選択することが重要です。

① MRIは「強い磁場と電波」を利用します

MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)は、強い磁場と電波を利用して、身体の中に多く存在する水素原子などから得られる信号を画像化する検査です。
X線を使用しないため、MRI検査にはX線による放射線被ばくがありません。
特にMRIは、脳や脊髄、神経、椎間板、靱帯、筋肉などの軟部組織を詳しく観察することを得意としています。
また、頭部ではMRA(MR血管撮影)を行うことで、造影剤を使用せずに脳の血管を評価できる場合があります。

② CTは「X線」を利用します

CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)は、身体の周囲からX線を照射し、身体を通過したX線の情報をコンピュータで処理して断層画像を作る検査です。
CTではX線を使用するため放射線被ばくがありますが、診断に必要な画質を確保しながら、適切な線量で撮影することが重要です。
CTは特に、頭蓋内出血、骨折、肺の病変、石灰化、胸部・腹部の病変などの評価を得意としています。また、撮影時間が非常に短いこともCTの大きな特徴です。

 

Q6.CT撮影時に出るX線(放射線量)はどれくらいですか?

A.自然放射線との比較、Japan DRLsに基づいて説明します。

日本では、自然界から受ける放射線は年間約2.1mSvです。医療被ばくが自然被ばくにどれくらい相当するか、大まかな目安は以下のとおりです。

 

検査

実効線量の大まかな目安

自然放射線2.1mSv/年との比較

胸部X線

約0.05~0.1mSv

約9~17日分

頭部CT

約2mSv前後

約1年分

胸部CT

約5~7mSv前後

約2~3年分

腹部・骨盤CT

約7~10mSv前後

約3~5年分

こちらは、患者さんが1回の検査あたりの線量の大きさをイメージしていただくための参考です。
実際の線量は、装置、撮影範囲、患者さんの体格、撮影条件などで変わります。

 

当院のCT線量管理について

当院ではJapan DRLs(診断参考レベル)を基準にして、無駄な被ばくをなくすため、適正線量化・最適化に努めています。
当院施設のCT線量値が、全国的な参考値と比べて適切かどうかを確認し、管理しています。

CT検査・標準体格(体重50~70kg)

CTDIvol

DLP

頭部

67mGy

1260 mGy/cm

胸部

11mGy

430 mGy/cm

胸部~骨盤

13mGy

940 mGy/cm

上腹部~骨盤

14mGy

720 mGy/cm

 

最後に

CTやMRIについて分からないことや不安なことがありましたら、お気軽にスタッフへお尋ねください。

少しでも安心して検査を受けていただけるよう、これからも画像検査についてわかりやすくお伝えしていきたいと思います。

放射線技師 迫田