小児の頭痛
- 2023年3月28日
- 頭痛
皆様、こんにちは。
すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。
当クリニックは、名称のとおり、しびれと頭痛に特化したクリニックです。
もちろんお子様の頭痛に対しても対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
小児の頭痛の特徴
大人の頭痛ですと、最も多いのは、緊張型頭痛で、次に多いのが片頭痛となっております。
小児の場合は、片頭痛の方が多く、次に緊張型頭痛となっております。
小児の片頭痛
片頭痛は、大人の場合、文字通り片側に起こることが多いとされていますが、小児の片頭痛はあまりその辺があいまいで、両側だったり頭全体が痛むことが多かったりします。
親御さん(特に母親)が、片頭痛持ちの場合ですと、ほぼ診断確定されます。
以下に小児の片頭痛の特徴を羅列します。
①頭痛持続時間が2〜3時間と短い(大人の場合は4〜72時間)
②片側だけでなく両側が痛むことが多い
③腹部症状を伴うことがある
さらに一見片頭痛とは関連なさそうな以下の症状と伴うこともあります。
これらは『片頭痛に関連する周期性症候群』と呼ばれています。
❶悪心、嘔吐が周期的に起こるり、一見食あたりにみえる。
❷強い腹痛とともに頭痛が起こる。
❸ぐるぐる回転するめまいを伴う。
この『片頭痛に関連する周期性頭痛』から片頭痛を連想することは非常に難しいとは思います。
まずは、最初はやはり胃腸科や腹部専門医にかかるべきだと思います。
そして腹部検査で異常がないのに上記症状が続く場合で、かつ親御さんが片頭痛持ちの場合は、強く片頭痛が疑われます。
小児片頭痛は、月経が始まる頃くらいに症状が出現することが多く、本人はかなりつらいのですが、生理痛と思われ放置されてしまう場合があります。
小児の場合は、ご自身で適切な病状説明ができないことも多いので、ご不明な場合は、頭痛専門医に相談するのがいいかと思います。
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小児の緊張型頭痛
最近は、小児もスマホやタブレットを見る機会も多く、それによる肩こり、眼精疲労などによる緊張型頭痛が増えています。
また学校や習い事などでのストレスによる精神的緊張からも緊張型頭痛が起こることもあります。
片頭痛ほど強い症状を来さないことがほとんどです。
治療は、安易に痛み止めに頼らず、お子様の意識を変化させたり、親御さんがお子様周囲の環境の変化を積極的に取り組んだりすることで、成長とともに改善していきます。
見逃してはならない小児の頭痛
小児の頭痛のほとんどが、上述した片頭痛と緊張型頭痛ですが、ごく稀に脳に原因がある頭痛が存在します。
その場合は、それに対しての治療が必要になり、多くは放っておくと危険な状態になってしまいます。
これらを除外するためには、頭部MRIや頭部CTが果たす役割が非常に大きいとされています。
以下、見逃していけない代表的なものを載せておきます。
①頭部外傷
②脳腫瘍
③脳動静脈奇形(のうどうじょうみゃくきけい)
④もやもや病
⑤脳出血
⑥水頭症
⑦感染症(髄膜炎)
些細なことでもかまいせんので、お子様の頭痛でご心配なことがありましたら、お気軽に当クリニックにご相談ください。