寒暖差で頭痛が起こるのはなぜ?原因と対処法、片頭痛との関係について|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

〒167-0053東京都杉並区西荻南1丁目1-1 西荻南メディカルモール3階
Tel:03-3332-0777
fax:03-3332-0788
ヘッダー画像

ブログ

寒暖差で頭痛が起こるのはなぜ?原因と対処法、片頭痛との関係について|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

寒暖差で頭痛が起こるのはなぜ?原因と対処法、片頭痛との関係について

皆様、こんにちは。

すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。

最近は、朝晩は冷え込むのに日中は暖かかったり、前日と比べて気温が大きく変わったりと、寒暖差の激しい日が増えていますね。

こうした時期になると、頭痛が悪化するという患者さんもいらっしゃいます。

当院でも、「急に寒くなってから頭痛が続いている」「季節の変わり目になると決まって頭が痛くなる」といったご相談を受けることがあります。

実際、気温や気圧などの環境の変化は、頭痛を引き起こすきっかけになることが知られています。

今回は、寒暖差と頭痛の関係について、日々の診療で感じることも交えながらお話ししたいと思います。

寒暖差で頭痛が起こるのはなぜ?

いわゆる「寒暖差頭痛」という言葉を耳にすることがありますが、実は正式な頭痛の病名ではありません。

寒暖差によって引き起こされたり、悪化したりする頭痛をまとめて呼んでいるものです。

特に、もともと片頭痛や緊張型頭痛がある方では、気温の変化が頭痛のきっかけになる場合があります。

では、なぜ寒暖差によって頭痛が起こるのでしょうか。

① 気温の変化による片頭痛の誘発

片頭痛は、脳の痛みを伝える三叉神経などが関係する病気です。

気温の急激な変化は、一部の片頭痛患者さんにとって頭痛を誘発する要因になると考えられています。

以前は、血管が収縮したり拡張したりすることで片頭痛が起こると説明されることが多くありました。

しかし、現在ではそれだけでは説明できず、神経の働きやCGRPという物質などが関係していることがわかっています。

当院でも、天候や気温の変化によって頭痛が悪化するというお話を伺いますが、実際には片頭痛の特徴を持っている方も少なくありません。

② 首や肩の筋肉の緊張

寒い場所にいると、無意識に肩をすくめたり、首に力が入ったりすることがあります。

その結果、首や肩の筋肉が緊張し、頭痛につながる場合があります。

特に、普段から首こりや肩こりが強い方では、寒さによって症状が悪化することがあります。

こうした場合には、緊張型頭痛や、首の筋肉・関節に由来する頭痛なども考える必要があります。

ただし、首や肩がこっているからといって、必ず緊張型頭痛というわけではありません。

片頭痛でも首の痛みや肩こりを伴うことがあるため、痛みの性質を確認することが大切です。

③ 自律神経への影響

私たちの体は、暑いときには汗をかき、寒いときには血管を収縮させるなどして体温を調節しています。

こうした働きには自律神経が関係しています。

寒暖差が大きいと、体温調節のために体への負担が増え、体調不良を感じる方もいます。

ただし、「自律神経の乱れ」だけで頭痛の原因を説明できるわけではありません。

実際の診療では、片頭痛などの病気が隠れていないかを確認することが重要です。

④ 水分不足や生活リズムの変化

寒い時期は、夏場と比べて水分を取る機会が減りがちです。

また、季節の変わり目には睡眠や生活リズムが乱れることもあります。

こうした脱水や睡眠不足が重なることで、頭痛が起こりやすくなる場合があります。

寒暖差による頭痛は、片頭痛?緊張型頭痛?

ここは診療でも重要なところです。

寒暖差によって頭痛が起こったとしても、実際にどのタイプの頭痛なのかによって治療方法は変わります。

例えば、次のような特徴があります。

片頭痛の場合

・ズキズキする、あるいは強く締めつけられるような痛み

・吐き気を伴うことがある

・光や音がつらくなる

・体を動かすと頭痛が悪化する

・日常生活や仕事に支障が出ることがある

 

緊張型頭痛の場合

・頭全体が締めつけられるような痛み

・首や肩のこりを伴うことがある

・軽度から中等度の痛みが多い

・通常、日常的な動作では悪化しにくい

 

ただし、実際には両方の特徴が混在していることもあります。

当院でも、患者さんが肩こりからくる頭痛だと思っていても、詳しくお話を伺うと片頭痛の特徴がみられることがあります。

寒暖差が原因だから仕方がない、と考えるのではなく、どのような頭痛が起きているのかを確認することが大切です。

当院での診察について

当院では、寒暖差によって頭痛が悪化したという方に対しても、まずは頭痛の性質や頻度、持続時間などを確認しています。

特に、以前から同じような頭痛があるのか、それとも最近になって初めて出現した頭痛なのかは重要です。

また、吐き気や光・音への過敏、首の痛みなどがないかも確認します。

必要に応じて頭部MRI検査を行い、脳の病気が隠れていないかを調べることもあります。

ただし、片頭痛や緊張型頭痛は、基本的にMRIで診断する病気ではありません。

典型的な片頭痛では、MRIに異常がみられないことがほとんどです。

一方で、これまで経験したことのない強い頭痛や、急に出現した頭痛、手足の麻痺などを伴う場合には、脳出血などの病気を考える必要があります。

特に突然の激しい頭痛や神経症状を伴う場合には、寒暖差のせいと考えず、速やかな救急受診が必要です。

寒暖差による頭痛の治療について

寒暖差そのものを薬で治すことはできませんが、頭痛のタイプに応じた治療は可能です。

① 片頭痛の場合

片頭痛が疑われる場合には、トリプタン系薬剤やレイボー、ナルティークなどを使用することがあります。

また、ロキソニンなどの鎮痛薬を使用する場合もあります。

当院では、単に頭痛薬を処方するだけでなく、これまでの薬の効き方や、どのタイミングで服用しているかについても確認しています。

片頭痛では、薬を使用するタイミングによって効果が変わることがあるためです。

② 緊張型頭痛の場合

首や肩の筋肉の緊張が関係している場合には、鎮痛薬のほか、症状に応じて筋肉の緊張を和らげる薬などを検討することもあります。

ただし、薬だけに頼るのではなく、姿勢や運動習慣、長時間のデスクワークなど、日常生活での負担を見直すことも大切です。

③ 頭痛を繰り返す場合には予防治療も

ここはぜひ知っておいていただきたいところです。

寒暖差の激しい時期になると、毎日のように頭痛が起こるという方もいらっしゃいます。

こうした場合、頭痛が起こるたびに鎮痛薬を飲み続けるのではなく、予防治療を検討することも重要です。

片頭痛では、従来から使用されている予防薬のほか、アジョビ、エムガルティ、アイモビーグなどの抗CGRP関連抗体薬も選択肢となります。

当院でも、頭痛の頻度や日常生活への影響、これまでの治療経過などを踏まえて、予防治療の必要性を判断しています。

寒暖差による頭痛を予防するには?

日常生活では、以下のようなことを心がけてみてください。

・脱ぎ着しやすい服装で体温を調整する

・首や肩を冷やしすぎないようにする

・こまめに水分を取る

・睡眠時間をなるべく一定にする

・適度に体を動かす

・頭痛が起こった日や天候を記録する

特に、毎年同じ時期に頭痛が悪化する方は、頭痛ダイアリーなどを利用して、気温や天候との関連を確認してみるのもよいと思います。

ただし、気温や天候を自分でコントロールすることはできません。

仕事や生活環境の事情もあるでしょうし、対策を心がけていても頭痛が起こってしまう方は少なくないと思います。

そのため、生活習慣の改善だけで何とかしようとせず、必要に応じて薬物治療を取り入れることも大切です。

最後に

寒暖差によって頭痛が悪化するという方は、決して珍しくありません。

ただし、「寒暖差頭痛」という独立した病気があるわけではなく、実際には片頭痛や緊張型頭痛などが関係している場合があります。

当院でも、気温や天候によって頭痛が悪化するというご相談を受けますが、大切なのは寒暖差だけを原因と決めつけず、頭痛のタイプをきちんと見極めることだと考えています。

また、寒暖差を避けることには限界がありますが、片頭痛などに対しては治療法があります。

毎年季節の変わり目になると頭痛がひどくなる方や、頭痛薬を飲んでもなかなか改善しない方は、一度治療方法を見直してみてもよいと思います。

当院でも、頭痛の特徴やこれまでの治療経過を確認し、それぞれの患者さんに合った治療を検討しています。

頭痛でお困りの方は、お気軽にご相談ください。