その寝違え、頚椎椎間板ヘルニアかも
- 2023年4月19日
- 首の痛み
皆様、こんにちは。
すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。
だれでも一度は経験ある『寝違え』という症状があります。
基本的には自然に治ってしますことがほとんどですが、痛みが日に日に強くなる、もしくは、1週間以上続く際には注意が必要です。
寝違えとは?
寝違えは、正式名称は、急性疼痛性頚部拘縮(きゅうせいとうつうせいけいぶこうしゅく)といいます。
睡眠中の不自然な姿勢が続いたり、首を過度に使った運動の後などに、首の筋肉や靭帯に急性の炎症が起こり、痛みと運動制限が起こります。
CT、MRIなどの画像診断では異常は認められず、通常は1週間程度の安静で改善します。
寝違えが悪化もしくは治らない場合
寝違えだと思っていても、1週間以上経っても治らなかったり、どんどん悪化してくる場合は要注意です。
その場合は、頚椎椎間板ヘルニアの可能性を考えます。
頚椎椎間板ヘルニアとは、椎間板が、本来あるべきところに収まらず、首の神経の通り道側に飛び出してしまい、首の痛みや手のしびれを引き起こしてしまう疾患です。
首に慢性的に負担がかかっている人に多く発症します。
格闘家やラグビー、アメフトの選手などに比較的多いとされています。
初期の段階では、寝違いとよく似た首の痛みで始まることが多いです。
寝違いと違う点は、寝違いは日に日によくなるのに対し、頚椎椎間板ヘルニアの場合は、症状が日に日に悪化していくもしくは改善しないといった特徴があります。
肩や腕、指に激しいしびれや痛みが起こってきたらほぼ確定です。
頚椎椎間板ヘルニアは、レントゲン写真では診断できません。
CTでもある程度はわかりますが、正確な診断にはMRIは必須です。
【頚椎椎間板ヘルニアのMRI画像】
寝違えが治らない場合は、MRIが撮れる施設を受診してください。