夜中に頭痛で目が覚める?睡眠時頭痛の原因と治療について|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

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夜中に頭痛で目が覚める?睡眠時頭痛の原因と治療について|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

夜中に頭痛で目が覚める?睡眠時頭痛の原因と治療について

皆様、こんにちは。

すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。

今回は、「夜中に頭痛で目が覚める」という症状についてお話ししたいと思います。

頭痛というと、日中に起こるものをイメージされる方が多いと思いますが、実は睡眠中に頭痛が起こり、その痛みで目が覚めてしまう方もいらっしゃいます。

もちろん、夜中に頭痛が起こるからといって、必ずしも重大な病気が隠れているわけではありません。

しかし、頭痛の種類によっては特徴的な時間帯に起こるものもあり、原因を見極めることが大切です。

今回は、その中でも比較的珍しい「睡眠時頭痛(すいみんじずつう)」を中心に解説します。

夜中に頭痛で目が覚める原因は?

夜中や早朝に頭痛が起こる原因はいくつかあります。

代表的なものとして、

・片頭痛

・群発頭痛

・睡眠時頭痛

・睡眠時無呼吸症候群に関連した頭痛

などが挙げられます。

また、頻度は高くありませんが、脳の病気などが原因となっている場合もあります。

ただし、夜中や朝方に頭痛が起こるという理由だけで、脳腫瘍などの重大な病気を疑う必要はありません。

頭痛の性質や持続時間、随伴症状、これまでの経過などを総合的に判断することが重要です。

睡眠時頭痛とは?

睡眠時頭痛は、睡眠中にだけ起こり、その痛みによって目が覚めてしまう比較的珍しい頭痛です。

以前は「目覚まし時計頭痛」とも呼ばれていました。

これは、毎晩ほぼ決まった時間に頭痛が起こり、まるで目覚まし時計のように目が覚めてしまうことがあるためです。

一般的には50歳以降に発症することが多いとされていますが、若い方に起こることもあります。

頭痛は両側性のことが多く、軽度から中等度の痛みが中心ですが、強い痛みを訴える患者さんもいらっしゃいます。

また、片頭痛のような拍動性の痛みを伴うこともあります。

睡眠時頭痛の診断基準

国際頭痛分類第3版(ICHD-3)では、睡眠時頭痛には以下のような特徴があります。

・睡眠中にのみ頭痛が起こり、痛みによって目が覚める

・月に10日以上起こる

・3か月を超えて繰り返している

・目が覚めてから15分〜4時間程度続く

・特徴的な自律神経症状や落ち着きのなさを伴わない

・ほかの病気では説明できない

ただし、これらは診断基準であり、すべての患者さんが典型的な経過をたどるわけではありません。

また、睡眠時頭痛は比較的珍しいため、診断する際にはほかの頭痛との鑑別が重要になります。

片頭痛や群発頭痛との違いは?

睡眠中に起こる頭痛には、片頭痛や群発頭痛もあります。

・片頭痛

片頭痛は日中だけでなく、夜間や早朝に起こることもあります。

ズキズキする痛みや、吐き気、光や音に対する過敏症状などを伴うことがあります。

睡眠時頭痛とは異なり、睡眠中以外にも発作が起こることが一般的です。

・群発頭痛

群発頭痛は、片側の目の奥を中心とした非常に強い痛みが特徴です。

夜間、特に入眠後に発作が起こることもあります。

目の充血、涙、鼻水、鼻づまりなどを伴うことがあり、痛みのためにじっとしていられなくなる患者さんもいらっしゃいます。

睡眠時頭痛とは、痛みの強さや随伴症状などが異なります。

・睡眠時無呼吸症候群に関連した頭痛

睡眠時無呼吸症候群では、起床時に頭痛がみられることがあります。

いびきや日中の眠気などを伴う場合には、この病気も考慮する必要があります。

典型的には目覚めたときに頭痛があり、睡眠時頭痛のように痛みで目が覚めるとは限りません。

睡眠時頭痛の原因は?

睡眠時頭痛が起こる詳しいメカニズムは、現在も十分には解明されていません。

睡眠と覚醒のリズムや、体内時計を調節する脳の視床下部などが関与している可能性が考えられています。

また、睡眠の加齢性変化との関連も指摘されています。

ただし、いずれも明確に証明されたものではなく、今後の研究が必要です。

睡眠時頭痛の治療について

睡眠時頭痛は比較的珍しい疾患であり、大規模な臨床試験は限られています。

そのため、治療は症例報告やこれまでの臨床経験などを参考に行われることが多いのが現状です。

代表的な治療薬についてご紹介します。

① インドメタシン(ランツジール)

インドメタシンは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の一種です。

睡眠時頭痛に対して効果が報告されており、治療の選択肢となることがあります。

日本では、インドメタシンの内服製剤として「ランツジール」があります。

正確には、ランツジールはインドメタシンそのものではなく、体内でインドメタシンに変化するプロドラッグ製剤です。

海外ではインドメタシンによる治療効果が報告されていますが、ランツジールで同様の効果が得られるかについては、十分な研究が行われていません。

また、胃腸障害や腎機能への影響などに注意が必要です。

特に高齢の患者さんでは、慎重に使用する必要があります。

 

② カフェイン

睡眠時頭痛の治療として、よく知られているのがカフェインです。

意外に思われるかもしれませんが、就寝前にコーヒーなどのカフェインを摂取することで、頭痛が改善する患者さんがいらっしゃいます。

通常、寝る前のカフェインは睡眠に悪影響を与えることがあるため、一般的には推奨されません。

しかし、睡眠時頭痛では予防効果が期待できる場合があります。

もちろん、不眠や動悸などの問題もあるため、すべての患者さんに適しているわけではありません。

 

③ 炭酸リチウム

炭酸リチウムも、睡眠時頭痛に対して効果が報告されている薬剤の一つです。

ただし、血中濃度の管理が必要であり、腎機能や甲状腺機能への影響、ほかの薬剤との相互作用などにも注意しなければなりません。

そのため、使用する場合には慎重な判断と適切な管理が必要です。

 

④ メラトニン

メラトニンは、睡眠と覚醒のリズムに関係するホルモンです。

睡眠時頭痛に対して効果が報告されていますが、現時点では十分な科学的根拠が確立されているわけではありません。

また、日本では睡眠時頭痛の治療薬として一般的に承認されているわけではなく、使用には注意が必要です。

個人輸入などによる自己判断での使用はあまりおすすめしません。

一方、医師が処方できるロゼレムという比較的新しい睡眠導入薬があるのですが、ロゼレムはメラトニン受容体を刺激することで自然な睡眠を促す作用があります。

メラトニン受容体を刺激したからといってメラトニンが作り出されるわけではないので、睡眠時頭痛に効果があるかどうかは不明です。

ただ非常に副作用の少ない薬ですので、難治性の睡眠時頭痛に試してみる価値はあるかもしれません。

MRIやCT検査は必要なのでしょうか?

夜中に頭痛で目が覚める場合、必ずしもMRIやCT検査が必要というわけではありません。

しかし、初めて経験する頭痛や、これまでとは明らかに異なる頭痛が続く場合には、画像検査を検討することがあります。

特に、

・突然発症した非常に強い頭痛

・徐々に悪化している頭痛

・手足の麻痺や言語障害などを伴う頭痛

・発熱や意識障害などを伴う頭痛

などでは、注意が必要です。

突然の激しい頭痛や麻痺、意識障害などがある場合には、通常の外来受診を待たず、救急医療機関での対応が必要になります。

一方で、長期間同じような頭痛を繰り返している場合には、症状や診察所見などを踏まえて検査の必要性を判断します。

画像検査だけで頭痛の原因がすべてわかるわけではなく、症状の詳しい聞き取りや診察も非常に重要です。

夜中の頭痛でお困りの方へ

夜中に頭痛で目が覚めると、何か重大な病気が隠れているのではないかと心配になる方もいらっしゃると思います。

しかし、夜間に頭痛が起こるという理由だけで、重大な病気を意味するわけではありません。

片頭痛や群発頭痛、今回ご紹介した睡眠時頭痛など、さまざまな原因が考えられます。

睡眠時頭痛は比較的珍しい疾患ですが、適切な診断と治療によって症状の改善が期待できる場合があります。

私自身、頭痛の診療では、痛みの場所や強さだけでなく、「いつ起こるのか」「どのくらい続くのか」「どのような症状を伴うのか」といった情報が非常に重要だと考えています。

当院では、これまでの脳神経外科診療の経験を生かし、必要に応じてMRIやCT検査なども活用しながら、頭痛の原因を調べています。

夜中や早朝の頭痛でお困りの方は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。