前兆のある片頭痛の方は、ピルの服用に注意が必要です|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

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前兆のある片頭痛の方は、ピルの服用に注意が必要です|すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック|西荻窪駅・久我山駅

前兆のある片頭痛の方は、ピルの服用に注意が必要です

皆様、こんにちは。

すぎなみ脳神経外科・しびれ・頭痛クリニック院長の遠藤です。

今回は、特に女性の方に知っていただきたい、片頭痛とピルの関係についてお話しします。

片頭痛には、大きく分けて

「前兆のある片頭痛」

「前兆のない片頭痛」

と、2つがあります。

実は、前兆のある片頭痛の方が、一部のピルを服用すると、脳梗塞のリスクが高くなることが知られています。

生理痛の改善や避妊などを目的にピルを服用している方も多いと思いますので、ぜひ知っておいていただきたい内容です。

片頭痛の前兆とは?

片頭痛の患者さんの中には、頭痛が始まる前に、特徴的な症状が現れる方がいます。

これを「前兆」と呼びます。

代表的な症状には、以下のようなものがあります。

・目の前にキラキラした光やギザギザした模様が見える

・視野の一部が見えにくくなる

・手や顔などにチクチクしたしびれが現れる

・一時的に言葉が出にくくなる

特に有名なのが、「閃輝暗点(せんきあんてん)」という症状です。

視野の一部にギザギザした光が現れ、徐々に広がっていくような症状で、通常5〜60分程度で自然に改善します。

その後に片頭痛が起こることが多いのですが、頭痛を伴わないケースもあります。

閃輝暗点は片頭痛の前兆として比較的よくみられる症状であり、典型的なものであれば、過度に心配する必要はありません。

なぜ前兆のある片頭痛では、ピルが問題になるの?

一般的な低用量ピルに含まれるエストロゲンという女性ホルモンには、血液を固まりやすくする作用があります。

前兆のある片頭痛の方では、エストロゲンを含むピルの服用によって、脳梗塞のリスクが高まる可能性があることが知られています。

このため、前兆のある片頭痛の方がエストロゲンを含むピルを服用すると、脳梗塞のリスクがさらに高まる可能性があるのです。

国内外のガイドラインでも、前兆のある片頭痛の方に対するエストロゲンを含む混合ホルモン製剤は、原則として禁忌とされています。

もちろん、前兆のある片頭痛だからといって、必ず脳梗塞になるわけではありません。

特に若い方では、脳梗塞そのものの発症頻度は高くありません。

しかし、予防できるリスクはできる限り避けることが大切だと考えています。

すべてのピルが禁忌というわけではありません

ここは誤解されやすいところです。

一般的な低用量ピルや超低用量ピルの多くは、エストロゲンと黄体ホルモンを含む製剤です。

これらは、前兆のある片頭痛の方には使用できません。

一方で、黄体ホルモンのみを含む製剤などは、使用できる場合があります。

そのため、生理痛や月経困難症、避妊などでホルモン治療が必要な方も、治療をすべて諦める必要はありません。

婦人科の先生と相談し、安全性を考慮した治療方法を選択することが大切です。

現在ピルを服用していて、閃輝暗点などの前兆がある方は、処方している先生に早めに相談するようにしてください。

前兆のない片頭痛なら、ピルを飲んでも大丈夫?

前兆のない片頭痛の場合は、ピル服用は基本的には問題ありません。

ただし、以下のような条件がある場合には注意が必要です。

・喫煙している

・高血圧がある

・血栓症の既往がある

・年齢など、その他の血管リスクがある

これらの条件によっては、前兆のない片頭痛でも、ピルの使用が適さない場合があります。

また、ピルの服用を開始してから、新たに閃輝暗点などの前兆が現れた場合には、服用を継続してよいか、処方医に速やかに相談する必要があります。

閃輝暗点があっても、過度に心配する必要はありません

閃輝暗点は、片頭痛の前兆として比較的よくみられる症状です。

初めて経験すると驚かれる方も多いと思いますが、典型的な閃輝暗点そのものが、脳に障害を残すことは通常ありません。

また、閃輝暗点があるからといって、必ず脳梗塞になるわけでもありません。

大切なのは、前兆のある片頭痛という体質を理解し、脳梗塞のリスクを高める可能性のある薬剤を避けることです。

ただし、突然の視力低下や手足の麻痺、言葉が出にくくなるなど、普段と異なる症状が現れた場合には、片頭痛以外の病気も考える必要があります。

このような症状が突然現れた場合は、救急受診が必要です。

MRI検査が必要になることもあります

典型的な閃輝暗点や片頭痛であれば、必ずしもMRI検査が必要というわけではありません。

ただし、初めて症状が出現した場合や、これまでと症状の出方が異なる場合などには、必要に応じてMRI検査を検討します。

当院では、症状の経過や神経学的所見などを詳しく確認し、適切な診断と治療を行っています。

なお、突然の麻痺や言語障害など、急性脳卒中が疑われる場合は、通常の外来予約を待たず、救急対応が必要です。

最後に

前兆のある片頭痛は、決して珍しい病気ではありません。

閃輝暗点があるからといって、日常生活で過度に心配する必要はありません。

一方で、エストロゲンを含むピルについては、脳梗塞のリスクを考慮して使用を避ける必要があります。

大切なのは、ご自身の片頭痛が「前兆のあるタイプ」なのかを正しく知っておくことです。

生理痛や月経困難症などでホルモン治療が必要な場合も、他の治療方法を選択できることがあります。

当院では、片頭痛の診断や治療を行っています。

「自分の頭痛は前兆のある片頭痛なのか」「今服用しているピルは大丈夫なのか」など、ご不安な方はお気軽にご相談ください。